初めてのセミオーダー

2024年8月10日土曜日

Vチップ オーダー 宮城興業 靴紹介 先輩

どうも、先輩です。

最近ブログの更新頻度が落ちておりすみません…(元々マイペース更新ですが)

後輩と二人でやっていてこのペースなのに、毎日更新されてる方には頭が上がりませんね。


で、更新頻度が落ちても、革靴熱がなくなった訳ではなく…

実は4月末にこっそり革靴のセミオーダーを依頼しておりました。

以前革靴をオーダーしたいとチラッとブログに書いてましたがついに実現。

オーダーしたものが完成したのでのそちらの紹介記事となります。



どこでオーダーしたか

さて、オーダーするということでまずはどこに依頼するかですが、これは結構悩みました。

国産靴が好きなので、最近気に入っているオリエンタルをはじめ、シェットランドフォックスやショーンハイトとかもいいなーと。

デザインはレイジーマンかVチップという何も重ならない2択で考えてました。

色々と悩んだ末、最近は職場でもカジュアルな服装で通うことも多いので、内羽根よりも外羽根にしようと思いVチップで探してみることに。

で、Wheel RobeやRENDO等の浅草ブランドとかもみてみましたが、最終的に決めたのが…





「宮城興業」


はい、先日後輩が記事にしていたあの宮城興業さんのカスタムメイドです。

宮城興業の話はよく後輩からも聞いていたので気になってはいましたが、自分もまさか宮城興業でオーダーするとは…(笑)


どんな靴にするか

で、オーダーする上で具体的にどんな靴をイメージしていたかというと、ズバリ「オールデンっぽい靴」です。

Vチップにすると決めた時点で、オールデンを若干意識してましたが、本家オールデンの新品定価は正直手が出ません…

そこで、似たような仕様を国内ブランドでオーダーできないかと思ったのでした。

オールデンっぽい靴にするには、オールデンの特徴を捉えなければなりませんが、個人的には以下の二つが大きいかなと思ってます。

・モディファイドラスト

・ホーウィン社のシェルコードバン

大雑把な捉え方ですみません。異論は認めます。


上記の要素を持ち合わせた靴がオーダーできるのが、なんと日本の宮城興業でした。というか、後輩の記事でも宮城興業の社長のブログ(宮城デン・デン・デデンデン) に触れてましたね…しっかり影響を受けてます…(笑)

で、その靴ですがMDラストというものを採用したものです。意外とモディファイドラストのようなラストって探してみても他にはないんですよね。

そしてホーウィンはなさそうですが革はコードバンも選べます。しかし、コードバンにするともう一足オーダーできるくらいプラスのオプション料金が…

そこで気になったのが、後輩も紹介していた蝋引きキップ。革に蝋が染み込ませてあり、磨けば磨くほど艶が出るという革です。これが良い味出すらしんですよね…

つまり、

・モディファイドラスト → MDラスト

・ホーウィン社のシェルコードバン → 蝋引きキップ

で、「オールデンっぽい靴」を作ろうというのが今回のオーダーのテーマです。


完成した靴のお披露目

今回は、東京都墨田区にあるフィボナッチ紳士洋服店さんでオーダーをいたしました。

言葉で説明するよりも実物を見た方が早いと思いますのでまずは写真から。



宮城興業 カスタムメイド
実物をみるとやはり嬉しいですね。

MD-2


4月末にオーダーして完成したのは6月末でした。

具体的なモデル名はMD-02です。(後輩のVチップと同じ)

革は先ほど触れたオプションなしで選択できるブラウンの蝋引きキップ。

後輩のMD-02はブラックなので色違いです。

その他、ダークブラウンもあります。

オールデンのVチップといえばバーガンディーの「54321」やブラックの「54331」等がありますが、雰囲気を寄せつつちょっとオリジナル感も出したかったのでブラウンにしてみました。そういった遊びができるのもオーダーの良いところですよね。


印象・特徴など

完成したての印象ですが、蝋引きキップの革質がまだマットな感じの見た目なので、当たり前ですがコードバンとは似ても似つかない感じです。シルエット自体は本家オールデンを持っていないので比較はできませんが、概ねイメージ通りといったところ。

蝋引きキップ
まだまだポテンシャルを秘めてそうなマット感。

蝋引きキップのケア方法ですが、フィボナッチ紳士洋服店の店主の方に聞いてみました。それによると、クリームが染み込みやすいので色の濃いクリームを使用する際の色移り・シミに注意すれば特別なケアは不要とのことでした。クリームが染み込みやすい理由としては、蝋を馴染ませるために革の表面を若干削っているため。元の革の風合いを保ちたいのであれば色の薄いクリームやニュートラルで磨くのがおすすめのようです。

私は比較的シミが目立ちやすいブラウンを選択したので、クリームの色は注意が必要そうですね。ブラウンにしたのは、自然なエイジングを楽しみたいと思ったのも理由の一つなので、これを機にニュートラルのクレムを買いました。今後エイジングの経過報告もしていきたいと思います。

また、蝋引きキップは比較的雨にも強いそうです。ただ、上記の理由でブラウンだと雨シミになりやすそうなので、晴れの日用の靴としてソールはレザーソールにしました。それに何となく最初のオーダーはレザーソールにしたいと思っていたので。(いつから次があると思っていた…?)

ソール MDラスト
レザーソール(無色)、日本国山形産の刻印。MDラストの特徴がよくわかるカーブ。


ウェルトの色は、アッパーよりも濃い茶を選択したのでカジュアルな印象に。

その分、シングルソール、シングル巻きでソール周りをコンパクトにしてカジュアルになりすぎないようにしてみました。

ヒール


カジュアルよりですが、夏場はポロシャツで出勤することも結構あるので、そういったオフィスカジュアルの日に履いたり、休日のジーンズ等に合わせたりと、オンオフ兼用で履く予定です。

また、ライニングは赤やオレンジ、黒等の牛革から選ぶことができます。せっかくのオーダーなので普段あまり目にしないかつ落ち着いた印象のあるグリーンにしました。現物が出来るまで若干不安でしたが割と良い組み合わせだったと思います。

MD-2


その他、コバに関しては両爪や平、矢筈(ヤハズ)などから選べました。この辺は特にこだわりがなかったので、無難そうな両爪にしました。

履き心地について

今回、フィボナッチ紳士洋服店さんでフィッティングしてもらい、24cmのDウィズにしてもらいました。(普段は23.5〜24のEです。)

通常の木型はボールガウス親指と小指の付け根を結ぶライン)でしっかり固定するように設計しますが、MDラストは甲から踵にかけて足全体をホールドするような設計となっております。ボールガウスで固定しない分、指周りは一回り大きいウィズになっておりゆとりが生まれています。

実際に履いてみると、所有している他の革靴とはやはり異なった履き心地でした。土踏まずから甲あたりでしっかりホールドされてる感覚です。私は、足が小さめで、捨て寸があまりない靴を履くことが多いのですが、そういった靴は長時間履いているとつま先の詰まりを感じます。一方で、MDラストは全くそのようなことはなくストレスフリーです。

また、オリエンタルのアルバースもそうでしたが、MDラストも爪先側が少し上向いたスプリングトゥとなっており、蹴り出しがスムーズです。

革質はキップ(生後6ヶ月〜2年までの原皮をつかった革)ということもありカーフ(生後6ヶ月までの仔牛の原皮をつかった革)よりも硬いのかなと思っていたのですが、表面を削っているからなのでしょうか、思ったよりも柔らかい履き心地です。個体差かもしれませんが。

30分くらい何回か歩きましたが靴擦れの心配はなさそうです。

モディファイドラストは元々はハイアーチ(扁平足の逆)の矯正靴として開発されたという経緯があるようですが、MDラストも近い履き心地なのでしょう。

これからガシガシ履いて馴染ませ、より理想の履き心地にしたいと思います。


不満点など

ネット上の一部の口コミでも見かけましたが、若干縫製や作りが荒いなと思う箇所がありました。ここでは一つ一つ細かくあげませんが一点だけ。

写真を見て分かりますかね?

ヒール

気になったのはここです。


いわゆるドッグテイルの部分ですが、左足は綺麗な一方で、右足は若干ずれて縫い合わされてしまってます。飛び出た部分をカットすれば良いのでしょうが…

まあ本家オールデンも個体差が激しいと聞きますし、履いていれば細かな箇所はほとんど気にならないのでここは寛大な心で。


まとめ

最後は不満点なんかも述べてしまいましたが、総合的にはかなり気に入ってます。独特の履き心地もですが、特に蝋引きキップのエイジングは個人的に楽しみ。後輩の宮城興業と並べてみても面白いかもですね。今後のエイジングでオールデンに近い雰囲気になることがあればまた報告したいと思います。今回の記事が、オーダーしようと思っている方の参考に少しでもなれば幸いです。

後輩からのひとこと

「先輩もミヤギデンを選ばれるとは…!ミヤギデンは今のビジカジの風潮に合っていて選びたくなりますよね。先輩のはライトブラウンっぽい感じで、鏡面にしてみてもきっとカッコイイんできょうね!あと無色のレザーソールが好みです!」

QooQ